グッバイ、レーニン!/ヴォルフガング・ベッカー@WOWOW

グッバイ、レーニン! [DVD]
私は劇場で見ての2回目、Aさんははじめての「グッバイ、レーニン!」ご鑑賞。私は、やっぱり好き。監督の皮肉や批判や願いも込められた、よく出来た映画だと思う。ドイツ映画は甘すぎないけど、随所(家具や小物なんか)オシャレにできているなぁと思う。好みです。Aさんは「嘘をつく」という行為が許せないらしい。母のために始まった嘘も、途中からエゴになってるし。その嘘が楽しくないし、自分が嘘をつき通されているとしたら、とても嫌なのだそうだ。私は、男の子の語りで進められるこの映画が、最初から少し悲しく出来ているので、そこに惹かれる。自分の傍らでひどく悲しむ母親に対して、何も出来なかった子供の頃の自分が、幾つになってもこの男の子の中にいるのだと思う。誰かを救いたいなんて、おこがましい話しかもしれないけれど、ひた向きすぎる願いは、形は違えどきっと誰かに届くのじゃないかと、私は思う。