2006-01-01から1年間の記事一覧

鉄コン筋クリート/松本大洋

もう一人の、誰か。 そんな存在をいつもどこかで、でも確かに、感じていた。 いつも想いを馳せていた。何処かに存在する誰か。何処かで息づいている誰か。ううん、違う。もしかすると、生まれ落ちるもっと前の、母さんのお腹の海の中に一緒にたゆたっていた…

鉄コン筋クリート/マイケル・アリアス

クリスマス・イブの街の喧騒にてこずりながら、楽しみのような怖いような気持ちで「鉄コン筋クリート」をみにいった。楽しみで、だけどやっぱり怖いような気持ちだねと、言い合いながら。人込みをまさに縫うようにして、なんとか映画館まで泳ぎ切った。みた…

ぱくっといただいてしまおうと思っています。

たぶんね。その年の離れた人は、心配をしてくれているのだろうけれど。私は安心をしていて欲しい。私に楽観していて欲しい。それが一番のご褒美でご馳走。なんですよ。心配をしているというメールに。心配をされるのは心苦しいので、安心をしていてもらえま…

麦の穂をゆらす風/ケン・ローチ

少し前のこと。ケン・ローチの「麦の穂をゆらす風」を渋谷のシネ・アミューズにて。見てきました。「ケス」であれ 「SWEET SIXTEEN」であれ、ケン・ローチが思春期と向き合った映画には、やるせない絶望的な結末が用意されている。だけど、私は彼の見せてく…

少し前のこと。ケン・ローチの「麦の穂をゆらす風」をみてきた。

ゆれる/西川美和

「ゆれる」のことを、もう少し考えている。私はあの映画を見ながら、いろんなことをすごく考えた。それはあくまでも個人的なこと。だけど、ある種の作品に触れていると、個人的な考えごとがとてもとてもはかどることがある。そして、ずっとそんなことばかり…

ゆれる/西川美和

少し前のこと、オダギリ・ジョーの 「ゆれる」をみた。人はとても多面的にできていて「信じる」ってことは、とても難しいことなんだな。そんな当たり前のことを考えながら、夢中になってみた。疑うことも信じることも、とてもとても曖昧で。いい加減な私たち…

「ゆれる」についていろいろ考えた。

感想は平気で結末や核心に触れまくっていますので。その覚悟でどうぞ。

また書きたい気持ちになったのですけれど。しばらくは 「ミクシィ」の方に書こうかと。思っています。またマシーンな気分になったら、こちらで。

ソウル・フラワー・ユニオン@恵比寿リキッド

仕事帰りに、待ち合わせしてライブ。楽しくて楽しくて楽しかった。4回?5回?のアンコール。くたくただったはずだけど、私のカラダはいっつもアタマより数段素直で。すぐに嬉しくなってたちまち揺れだす。アタマもこんな具合ならいーのに。なんて。んで、…

介護マシーンとしてのワタクシとレベッカ・ブラウン

自分の容量の小ささを実感する日々。この頃の私はとてもとても小さいみたいだ。例えば、患者さんなりその家族なりに恵まれていたなと感じながら、働いて日々を思いかえす。わたしは恵まれていますからこの仕事苦ではないですと屈託なく答えていたわたし。患…

このごろの読書

読んだ本は、一言でも感想を書いたり言ったりしないと自分の中で完結しない。ので、ついついパソコンを立ち上げてしまうのだな。と、思う(で、力尽きたので感想は途中まで、、、)。 「幸福論」春日武彦……断片で現れる幸福たちが、いかにも自分の中にないモ…

ダニエル・ジョンストンを買いに。

仕事帰りに、ダニエル・ジョンストンを買いに街まで。(とある彼に敬意を払って)3軒のCDショップを回ってみたけれど、お目当てのアルバム「ダニエル・ジョンストンの歌」はみつからなかったので、いちばん新しい彼のアルバム「ロスト・アンド・ファウンド…

いっつの間にか季節はベロンと裏返って夏から秋になっていました。

あああっつ、とその香りに気が付いたら、いっつの間にか季節はベロンと裏返って夏から秋になっていました。最初は何処から漂ってくるのかも分からなくって、かそけき香りだったのだけど、いっつの間にか、街中がその香りに包まれてて。オレンヂの小さな花が…

プルートで朝食を/ニール・ジョーダン@下高井戸シネマ

「プルートで朝食を」をみに、夜の下高井戸にいそいそと出掛ける。感じのいい居酒屋があったりしてうっかり暖簾をくぐりたくもなるのだけれど、そこはそれぐっと我慢して、お目当てのレイトショーへと足早に急ぐ急ぐ。人もまばらで閑散としたレイトショーだ…

日差しがギラギラしていて、まぶしくって、やり切れないくらいだった。

今年のお盆はフルサトに帰る事が出来ませんでした。迎え火と送り火を焚いたり。茄子やキュウリの馬を作ったり。回り灯篭に灯をともしたり。花火をしたり。そういう揺るぎないお盆を休んでしまうと、とても気掛かりでとても淋しい。夏をサボっているような。…

Cocco@武道館

Coccoをみに九段下まで。武道館なんて本当に久し振り、最後にここに来たのはいつだっけ?はさておき、Cocco。すごくよかった。すごくすごくよかった。正直復帰後の彼女の歌は、届くものが足りなかったのだけれど。Coccoはちっとも変わっていなくて。そして、…

流星ワゴン/重松清

この本を手に取ったきっかけは、ゲンノさんの日記を覗いたから。重松清は以前に一冊読んでいたけれど、その時はまったくピンと来なくって、それっきり疎遠になっていた人。私も終盤は、ただただひたすら涙を垂れ流しながら読んだ。この本は、私には痛かった…

このごろの読書

遊びに行った妹の部屋で、内田也哉子の「ブローチ」を読む。キレイな薄い透ける紙に書かれたコトバと絵。ぼんやりしていたコトバと絵が一枚一枚ベールを剥がしていくと、現れる感じがとてもいい。現れたコトバと絵が、またベールの彼方に霞んでいってしまう…

おどっているひとはみんなわらっているものね

heavenのゆらゆら帝国。どんどん会場が膨張していくみたいだった。ぶわっーて総てが広がっていくみたいだった/朝からビールを飲んでも誰にも怒られない/前夜祭の「少年ナイフ」が心底嬉しかった/ズートンズ!ズートンズ!ズートンズ!/heavenの石釜ピッツァ…

ただいまとねこにいい

フジロックから戻りました。予想に反したえい天気でした。行き帰りの電車の中で読み切った角田光代の短編がすごく良かったこと。少し泣いたこと。出発するまでに読み切った、小川洋子の長編がすごく良かったこと。たくさん、嬉しくなったこと。今言えるのは…

M:i:IIIとハチミツとクローバー@TOHOシネマズ○中

ご近所○中市のシネコンの、レイトショーとナイトショーの二本立てにAさんとぶらぶらっと出掛けてみました。まずは巨大サイズのポップコーンをぽしぽし齧りながらの「M:i:III」なんですけれども、普段この手のドハデ映画を見慣れていない私には、時々見るこ…

準備完了

本日、吉祥寺にて最終買い物も終わりました(お昼はハモニカ横丁でタコライス食べてきました)。まだ梅雨も明けない今年は、雨合羽もレインシューズもばっちりです。もう、雨は降るものと腹を括っておりますし。今年は前夜祭から苗場に乗り込みますのでね。

野菜は美しい生き物です。

世の中はいまだ梅雨の只中なんだけれど、屋上の野菜達はとても元気です。ピーマンが豊作です/茄子が美しいです/唐辛子が空に向かってツンと伸びてます/オクラが柔らかいです/トマトが色づいてます/インゲンの花が可憐です/雨が上がって日が照ると、思いだし…

一日も早い復興を祈ってます。

ニュースからフルサトの名前が流れてくる。驚いてただただ見た。メダカをすくった、水切りをした、川沿いをずっと歩いた、そんな静かな川が氾濫して、避難勧告が出たのだそうだ。少し離れた場所では、土砂崩れで亡くなった方もいたみたい。凶暴だ。フルサト…

この頃のごはん

屋上で採れたじゃがいもを、フライにしたりタラモサラダにしたり。やっぱり屋上で採れた茄子をフライにしたら、茄子がとろ〜ととろけてンまかったり。

エターナル・サンシャイン@DVD

たくさんたくさん泣いてしまった。私が映画に惹かれるアイテムというのが幾つかある(男の子しかり/食卓しかり/ダメな人しかり)のだけど、「誰かの記憶」というのも、そのヒトツ。記憶というモノの儚さと頑固さは、いつも私を悲しくさせる。記憶というもの…

ぼくはさみしくて 気が狂いそう

悲しい知らせが届いて、キヨシローのあれやこれやのイベントが総てキャンセルになった、夏。改めて、私は、ルーティンワークのような、あの約束事に彩られた、お約束たっぷりのキヨシローのライブが大好きだったことを思い知る。キヨシローは何時だって私た…

このごろのごはん

屋上ではトマトに茄子にピーマンが盛りです/実家から届いた大根が実にやわらかだったので、牛スジ大根を煮込んだり/季節がらさっぱりと豚しゃぶサラダを作ったり/枝豆を美味しく茹でたり/浅蜊とキャベツの酒蒸しを作ったり/ロールキャベツを煮込んだり/ひじ…

ねこの名前は「こあら」なんだそうです

昔からこの季節の花に、この季節の花の色合いにムショーに惹かれる。紫陽花。露草。蛍袋。木槿の紫。記憶の中のフルサトの土手には、蛍袋が群れるように咲いていて、思い出になってしまった庭には露草がひっそりと花を付けていた。取り壊してしまった石垣の…