ぼくはさみしくて 気が狂いそう

悲しい知らせが届いて、キヨシローのあれやこれやのイベントが総てキャンセルになった、夏。改めて、私は、ルーティンワークのような、あの約束事に彩られた、お約束たっぷりのキヨシローのライブが大好きだったことを思い知る。キヨシローは何時だって私たちにヒトツのことしか言ってこなかった。呆れるくらい、飽き飽きするくらい、私たちにヒトツのことだけ言い続けてた。それはもう、単純で、ありふれていて、恥ずかしくすらあるコトバだったけれど、そのコトバが、私にどれだけ多くのことを教えてくれていたかを思い知る。単純だから難しくて、ありふれているから得難くて。そして私たちが毎日の中でうっかり忘れてしまうこと。それだけあれば生きていけるおまじない。今の私は、キヨシローから受け取った「ただヒトツのこと」を胸に刻んで生きている。そんな毎日。