リアリズムの宿/山下敦弘 @WOWOW

makisuke2005-05-26

リアリズムの宿 [DVD]
おさえめに挿入されたくるりの音楽が効いていた。くるり、相変わらずいい仕事してますね。つげ義春さん原作のこの映画、いい味でてました。クセになりそう。駆け出しの映画監督・「童貞だから」の木下俊弘と、 脚本家の坪井小助。友人と呼べるほどでもない二人の二人旅。その二人に、ちょっとおかしな人たちが控えめに絡むロードムービー。真冬の海で泳ぐ謎の女や、食堂で隣り合ってしまった危なそうな人たちや、おかしな民宿の人たち。誰も彼もがズレていて、薄汚くて、物悲しくて、なんだか笑ってしまう。特に最後に宿を取る民宿はたまらない。死にかけの主人やあり得ないツインルームや多過ぎる味噌汁に家族が入り終わった悲惨な風呂や、彼ら二人が笑い出す瞬間に、ワタシのタガも外れたみたいに笑ってしまった。そして童貞の映画監督クン(山下監督の常連の山本浩司)、いかにも童貞らしい粘っこくしつっこそうな感じ、ヨカッタです。