ひかりのまち/浅野いにお

南瓜とマヨネーズ (フィールコミックスGOLD)
給料日前なのであまり近づかないようにしていた本屋さんに立ち寄ってしまったら、あれこれと購入欲が刺激されて、参りました。ナナナンの新作?と思ったら「南瓜とマヨネーズ」の復刊なんだね。私は古いバージョンの青い表紙の方持ってます。懐かしくなって家に帰って読み返してみましたよ。伏し目がちの瞼と長いまつげと大きな口の、細っこい指の、ここに出てくる男女の絵がとても好きだな。ナナナンの漫画は、奔放な男の子に振り回されて、女の子がいつも少しだけ悲しい目にあうのだよ。そこが好き。思いを残しているのは、女の子のほうばかりだったりして、そこも好き。同じ女子である私が言うのもナンなのだけど、少しだけ漫画の中の女の子達に「イイキミダヨ」と、思ってしまう。それは、もしかしたらば安心感からかも、しんないね。私がきっと女の子の持つ生命力みたいなモノを信じているからかも、しんないね。そして、この漫画を読む度に「私たちはいつもヒトツ前が、ただ、欲しいのだ」と、そんな俺コピーがアタマに貼り付いてしまうのだけど。いつだってヒトツ前は甘く切なく美しくって、雑多な今に気が付くのは難しかったりするのだな。それでも、勇気と賢いアタマと確かな目で、今に気付けよ女の子達!と、私はヒトリ午後のまどろむベッドからエールを送ってしまうのですよ。

ひかりのまち (サンデーGXコミックス)結局購入欲に抗えず、浅野いにおの「ひかりのまち」を買う。読み終わって「青くせぇなぁ」と、つぶやいたけど、それって全くもっての褒めコトバだってことを、ここに言っておきたい。青臭いよ、青くせぇ、青臭くってたまらねぇ。だから好き。漫画に本気になってるギリギリになってる感じよく伝わってくる。いいよ、いい。だからね、いにお君よもっともっと切羽詰まって漫画を書いていって下さいよ。漫画のことだけ考えて朝も昼も夜も生きていって下さいよ。と、私ココロから応援しました。いい気分です。