サルスベリ

makisuke2004-07-23


サルスベリの花が満開だ。ピンクや白や薄紫の花が見事に咲いているのだけれど。この陽気。立ち止まってしげしげと花を観賞する気にもならず。通り掛かりに横目でちらっと眺めるに留めている。それでも、サルスベリは満開だ。こんな陽気にめげることもなく、咲き誇ってる。今日、仕事先の家の庭に、大きくうろがくれているサルスベリの木を見つけた。青々と葉をつけているものの、さすがに幹に力が無いのか、他の木のように花を付けていない。よくよく見てみると幾つか蕾は付けている様子。頑張れよと、水をやる。つるつるとしたその木肌を撫でてやる。うろがくれていても、木肌はその名のとおりつるつるとして、猿も滑り落ちそうなほどに気持ちが良い。あまりに気持ちが良いので、さらにするすると撫でていると梨木香歩の「家守綺譚*1」を思い出した。サルスベリに惚れられてしまった男の話。それは、ついこの間、百年少し前の物語。河童や人魚や桜鬼や竹精が出てくる話を思い出して、気持ちがすうっーと涼しくなった。