介護マシーンとしてのワタクシ

makisuke2005-01-25



今日仕事に入ったおばあさんのこと。痴呆(認知症と呼ぶんでしたっけ?)が入っていてはいるけれど、こんばんはとかありがとうとかごめんなさいとかお腹いっぱいよとか簡単な会話は成立する。そのおばあさんを炬燵から車椅子に移動して、寝室のベットまでつれていく。ベットに移動して、声掛けをしながら、尿や便で汚れたおむつを替えて、ペットボトルを利用した簡易ハンドシャワーで汚れた部分を洗ってあげる。かぶれて爛れてしまった臀部や陰部にお薬を塗って*1ガーゼをあてがって。痒み止めを塗って。オムツを閉じて、ズボンをはかせたら、手や顔をさっばりと清拭して、またまた車椅子に。


食卓に移動したら家族の用意した食事を全介助でゆっくり食べさせる。スプーンと箸を使っておばあさんの口元に食事を運ぶ。味噌汁やスープなど、液状のものはカップの縁を口につけて、ゆっくりゆっくり傾けていく。「吸って下さいね」と声をかけると、すうっーっと上手に吸い込んでくれる。「まだ食べられますか?」と尋ねると「そうね、もう少し」と答える。時間があれば最後まで食べさせて、時間が足りなければ家族に引き継いで、そのおばあさんの家を後にする。これでお終い。


ではここで私が何が言いたいかというと、私は、この一連の静かなサービスがとても好きだということだ。たった1時間の慌ただしいサービスだけれど、ここには静けさが満ちている。こんな静かな時間を、私は心から愛しているようだ。この静けさに惹かれるから、この仕事を続けているって言い切ってしまっても、間違いじゃない。そんなことを今日新鮮に思い出した。

*1:介護保険では、塗薬はヘルパーの業務から逸脱してしまうので、塗薬手伝いと業務確認書には表記するのだけどね