人間コク宝ードトウの濃縮人生インタビュー集/吉田豪

makisuke2005-06-24

人間コク宝
木曜日は、午後の仕事(担当ヘルパーが事故にあって急遽ピンチヒッターを頼まれていた)をキャンセルして、家に帰って大人しく休むことにしました(金・土と自分の分の仕事には穴を開けられないので)。高円寺でいつもの仕事が終わりまして、この地に来る時は必ず立ち寄っている「高円寺文庫センター」に、習慣のように吸い寄せられて、新刊やらなにやらをあれこれチェックしてしまう。「人間コク宝ードトウの濃縮人生インタビュー集」に惹かれて手に取る。「濃厚」の名の通りなかなかにパンチの利いた人選(坂上忍/岸部四郎/チャック・ウィルソン/安部譲二/カルーセル・麻紀/三浦和義/田代まさし/真木蔵人/ジョニー大倉/高島政宏/稲川淳二/ジョー山中/山本晋也/梨本勝/ROLLY/桑名正博/中山一也/内田裕也)が並ぶ中、私のこれまでの人生において未チェックだった「坂上忍」が目に付いて(それも一番目に登場していたため)「ちょっとだけよん」とばかり立ち読みを開始する。しかし、これがやたらに面白く(坂上忍は最高だ!欲しいものは?と聞かれてロンドン!と答える器の大きさに脱帽!)立ち読みだ(もしくは風邪で午後の仕事をキャンセルした)という身分を忘れ、店員さんの目も忘れ「ガハハハハ!」「ダハハハハ!」を連発。早速レジに直行しました。結果、薬飲んで眠っている時と、仕事している時と、ご飯食べてる時以外、片時もこの本を手放さずに、ひたすら「ガハハハハ!」「ダハハハハ!」連発していましたよ今日まで。久し振りに味わった「ただただちゃんと読む」という感覚。たっぷり味合わせていただきました。しかし皆様が皆様、男気溢れ、犯罪もドラッグも包み隠さず裏表も表裏もなく語り尽くす辺りに脱帽。終始痺れっぱなしでありました。ワタシの中の男気も溢れンばかりに沸き立ってまいりましたよ。それにしても「芸能界」って世界にしか生息できないような珍獣の棲むサファリ・パークにでも出掛けたような感覚。ヒトリヒトリ語りだしたらキリがないのだけど、高島政宏の意外なパンクスぶりや、稲川淳二の魂の込められたいい話、山田邦子をリスペクトし続ける真木蔵人とか、ROLLYの報われない自己表現や、中山一也(最高!)のどこを切っても中山一也振りや、内田裕也の以外にも全うなそして的を得た喋りにも引き込まれてしまいました(フジロックの日高さんとの繋がりもはじめて知りました)。それにしてもそれにしても、本当に本人よりもその人に詳しいんじゃないの?と、思われる「吉田豪」のデータ力と偏愛ぶりには感服。脱帽。スタンディングオベレーションを送りたい。物おじも、怯みもなく、対等で、そしてあくまでも愛溢れやさしく、絶妙の合いの手で相手をどんどん気持ち良くさせるインタビューも絶品と感じました!いやー、とにかく大々大満足の二日間でありました。ごっつあんでした!