見たい映画をつなぐタスキ

makisuke2005-07-10

id:genno:20050628様から受け取ったまま放置していた、映画のタスキ(batonではないらしい)。天気(低気圧の通過)と気分と体調の回復に伴い、やっと動き出す気分になりました。

(1)過去1年間で一番笑った映画

フィッシャー・キング [DVD]ナンダロウ?「フィッシャー・キング」かな?

(2)過去1年間で一番泣いた映画

ナンダロウ?やっばり「フィッシャー・キング」かな?一番笑ったけれど、結局は一番泣かされてしまったような。ものすごく気に入ってしまったような。年を取ると涙もろくなるといいますけれども、私は確実に映画を見て泣くことが少なくなりましたね。あの頃は、映画はひたすら現実逃避の道具として利用させてもらっていたので(スンマソン、映画の神様)、どんな映画であれエンドロールが流れると必ず号泣してました。この世界から立ち去りたくなくって、もしくはコチラの世界に住み着きたくって。もしくはもしくはアチラの世界に戻りたくなくって。まるで「カイロの紫のバラ」ですか?この頃は、映画は映画として楽しめるようになったような気がします。それが良いことなのか、つまらないことなのかは、分かりませんが。

(3)心の中の5つの映画

恋文/神代辰巳
その時の私は、まだ女子高校生で。テスト期間中だったのかな?とにかくいつもより早く家に帰っていて、何気なくつけたテレビからこの映画は流れてきたのですよ。あくまでも偶然に。その時のテレビの前の私の格好はと言えば、某県立高校の制服ー箱ひだスカートにダブルの上着、白いブラウスに同じく白いソックスという出で立ちだったのですけれどー気が付けば,激しく泣いていたのですね。この映画に捉まってしまって。まだ何者でもなかったというのに。この時、まだ女子高校生だった私が激しく感情移入したのは、母のように姉のように夫のワガママを受け入れるあまりにカッコイイ倍賞美津子でもなく。一途で可憐で強さを内に秘めた高橋恵子でもなく。萩原健一だったのですね。大人になりきれず、狡さも承知で人に甘える、情けないくせにええカッコしいの。「私は将来きっとこんなダメな人になる」という、半ばお告げのような予感に支配されてしまったのですよ。その予感が当たったのか、外れたのかは、さておいて。随分時間が経ってから、この映画と「神代辰巳」という人が結びついた時は、本当に嬉しかった記憶があります。

モンド ~海をみたことがなかった少年~ [DVD]モンド〜海を見たことがなかった少年/トニー・ガトリフ
もうさんざん(聞き飽きた方もおいでかと…)言っているとも思うのですけれど、少年が、可愛い男の子が、出てくる映画が好きなのですね。ストーリーなんて、本当はあんまり関係なくって。気に入った男の子(もしくは女の子)が出てくれば、もうそれだけでいいのですよ。そして私が決して持ち続けられなかった、男の子の目線で、その映画を見続ける事ができれば、それでいいのです。それだけでいいのですよ。後は何にもいらないのですよ。その中の一本と言われたら、トニー・ガトリフ監督(この監督大好き!)の「モンド」でしようか?これほど映画を好きにさせてくれた、きっかけのような映画でもあり。原作も読んだのですけど、監督の意訳ともとれるこの映画の方が断然好きで。画面から伝わってくる体温や感触や風や波や太陽や、それらがどれだけ私を安らかな気持ちにしてくれたかは、計りしれません。

バベットの晩餐会 [DVD]こちらももう、さんざん言っていることではあるのですけれど、映画や本に出てくる食卓が気になる性質(タチ)でありまして。作るのも食べるのも、もちろん大好きなのですけれど、誰かが写し取った食卓が丁寧に(もしくは象徴的に)描かれていたりすると、もうそれだけで腹いっぱいになってしまう傾向にあるようです。そんな私を、とにかく圧倒してくれたのが、この映画「バベットの晩餐会」。「ハレ」の食事と「ケ」の食事。そのどちらも魅力的で、どちらにも心を打つモノがあることを教えてくれる映画。その力強さに、私は一人息を飲む。「おいしい」ただそれだけのことが、こんなにも心を打つ。その力強さを、改めて一人かみしめる。

ガンモ [DVD]そしてまた、これもさんざん言っていることなので、日記を読んでいるアナタの呆れ顔が浮かんでくるようですけれど、ダメ好きですね。愛すべきダメな人の出てくるダメな映画を愛してもいます。その中で選ぶのなら、やはり「ガンモ」を。この監督の「ジュリアン」もそうなのだけれど、どうしたって感じてしまうのは「生まれてきてしまったことに対する罪」のようなモノ。もちろん、そんな風に明確に言い切れるモノなど何一つ描かれていないのだけど。生まれてきたことに対して、今こうして生きていることに対して、誰彼ともなく謝りたくなるような気持ちが抑えられなくなる。自分を小さく小さく折り畳んで片づけてしまいたくなる。この気持ち。それは決して不快ではないのだよ。「だから私はあの雨に、何度も何度も打たれ続ける。あの美しい美しい、あの雨に。そして私は、可愛いモノ愛しいモノ大切なモノ。すべて集めては、復讐しているのだろうか?ナゼに?とか誰に?とかではまったくなく。ただ何かを憎んでいるのかもしれないと、そう思った。だから、わたしはこの世界が愛おしい。愛おしくて愛おしくて愛おしくて、私のアタマは狂ってしまいそうなのだよ。(レビューより抜粋)」

汚れた血 [DVD]汚れた血/レオス・カラックス
世界に二人だけの恋人のたち。から、一本。

番外編
エイリアン アルティメット・コレクション [DVD]「エイリアン」。Aさんの宝物箱から。

(4)見たい映画
バタフライ・キス [DVD] ハリウッド★ホンコン [DVD] アンダーグラウンド [DVD] セントラル・ステーション [DVD] こねこ [DVD] プリシラ [DVD] ローカル・ヒーロー 夢に生きた男 [DVD] 冬の猿 [DVD]
映画館では、エミール・クストリッツァ監督の「ライフ・イズ・ミラクル」。もう上映終わっちゃった(渋谷のレイトショーってのが嫌なのだよね)?マイケル・ウィンターボトム監督の「9 SONGSナインソングス」。

ずっと観たいと思っているのが「バタフライ・キス/マイケル・ウィンターボトム」「ハリウッド★ホンコン/フルーツ・チャン」「アンダーグラウンド/エミール・クストリッツァ」「セントラルステーション/ヴェルテル・サレス」「こねこ/イワン・ポポフ」「プリシラ/ステファン・エリオット」。

もう一度見直したいと思っているのが「ローカルヒーロー/夢に生きた男/ビル・フォーサイス」「冬の猿/アンリ・ベルヌイユ」「メイト・ワン/ジョン・セイルズ

(5)このタスキをつなぐ方々
今更感濃厚ですが、ご希望とあれば、お渡しします。トラバしてもってって。