天ぷらは揚げたハシから食べるのが美味い。だがな、天つゆが出るまでは待て。>父

 
昔、父親の知り合いの家に犬(今はもう死んでしまった愛犬・ポポ)をもらいに行って、夕食によばれ、天ぷらが出てきたことがあります。その頃の我が家の天ぷらはと言えば、畑でとれた目新しくもない野菜ばかりですし、冷えきってべちゃっとしたモノが大皿にてんこ盛りになっていたりして、決してご馳走と呼べる代物ではなかったのですね。ですからその日、その知り合いの家で出てきた天ぷらには感動しました。エビやワカサギや品のよい野菜達が、次から次へとまだアツアツのまま届けられるのですからね。もう嬉しくって楽しくって美味しそうで、子供なりに持っていた自制心も吹っ飛んでしまって、猛然と食べすすめていったのですね。その時、そろそろ食べて下さいね〜遠慮しないで〜と、奥さんが天つゆを持って出てこられて、半ば食べきってしまった私たちを見て絶句したのですね。父親、かなり恥ずかしかったそうです。でもね、その日まで私たち天つゆって知らなかったのですから(後でつゆだけ飲みました)!育った環境の問題も大きいと思いますよ。

てなことを思い出しながら、今夜は夏野菜の天ぷら。もちろん天つゆ作りました。大根おろしもしっかりおろして。塩で食べちゃったりもしちやったりして。南瓜(実家)ピーマン(屋上菜園)春菊(屋上菜園)オクラ(実家)ゴーヤ(スーパー)大葉(屋上菜園)茄子(実家)茗荷(実家)。揚げたハシから食べていったので、写真は撮っているヒマがありませんでした。