今夜の本と音

makisuke2005-11-15

Takk (Dig) プラネタリウムのふたご
このところ、毎夜毎夜「東口DVD」観賞し、飽きるということも知らずに「山本いい男だよなぁ」「戸川さん美しいねぇ」と、言い続けていたわたしたち。Aさんの同僚にDVDが貸し出されていったため、長らく続いたトルエンズ祭りもひとやすみ。ひとやすみ。今夜はシガー・ロス。今年のフジロックの大きな後悔のヒトツが、シガー・ロスを見ずに終わってしまったということ。あまりに美しく壮大なメロディーは、どんどん広がっていくようで。寒い寒い冬の夜空がよく似合うみたい。私の部屋が私の部屋でないみたいな。灯を消して、目を閉じて、ずっと音に包まれていたいような。どんどん広がっていく空間に身を委ねていたいみたいな。だけど今夜は灯を消さずに、目も閉じずに、いしいしんじの「プラネタリウムのふたご」を読み切ってしまいたい。「プラネタリウムのふたご」と「Takk...」。素晴らしい組み合わせじゃないかと、自画自賛している私であるのことよ。


いしいしんじという人の本は、小さな頃、本が大好きだった人にぴったりくるのじゃないかと思う。大きくなって読書が趣味になった人よりも、小さな頃、本ととっても仲良しだったような人のためにあるような本。じゃないかと。いしいさんの本を手に取っている時。膝小僧むきだしのおかっぱ頭の手足がひょろっと長かった、あの頃の私に戻ってしまう。一番獰猛で、怖がりで、泣き虫で、勇敢だった。あの頃の私が、隣に座っているような。