りんごを食べる

makisuke2004-09-06

Aが飲みで遅くなるというので、りんごを心ゆくまで食べる。もちろん皮もむかずに丸かじりだ。しゃりしゃりしょくしょくしゃりるぅしゃりるぅ。彼はりんごを齧るその、しゃりしゃりしょくしょくしゃりるぅしゃりるぅ。という音が全く受け付けないという。その音を耳にして、鳥肌を立てている姿を見たことがある。とてもとても寒いんだそうだよ。その昔、うっかり口にして、本当に気を失ってしまったこともあったらしいよ。そんなわけで、我が家ではおおっぴらにはりんごが齧れません。砥石が研げません。レンコンが食卓に上りません。セロリも買えません。

彼が飲み会の夜や、寝静まった夜、はたまたまだ目を覚まさない早い朝、部屋の片隅でりんごを齧ります。なんとなくこそこそと。背中を丸めて。しゃりしゃりしょくしょくしゃりるぅしゃりるぅ。出始めの青いつがるは、甘くってジューシーで歯触りがよくって、とってもとっても美味しかったのです。