パリ、テキサス/ヴィム・ヴェンダース@吉祥寺バウスシアター

白と黒


楽しみにしていた 「爆音映画祭2008」にて、「パリ、テキサス」をみる(昨日の「ヴァンダの部屋」に行きそびれてしまったのが、非常に悔やまれるけれど気持ちを切り替えて、みる)。まずは、スクリーンで、爆音で、みることができてとても嬉しい。

終わって、後から後から沸き上がってくる余韻というヤツにつかまって。身動きが取れないでいる。ああっとため息が漏れてしまうくらい。近頃、こんなふうにゆっくりとでもしっかりと映画と向きあったことってあっただろうか。みている間は、わたしはただただ空っぽだった。空っぽになって、ゆっくりとでもしっかりとスクリーンにみとれてた。総てが(映像も音も人も物語も)きれいだなあって、ただ。流れていく物語に、ただ、寄り添っていたと思う。ただ、運ばれるようにみていたと思う。そして、爆音の中、その音に包まれていると、自分の内側が静かに静かに凪いでいくのがよく分かった。そういう時間が持てたことがとても嬉しい。